ベトナム語翻訳スタイルガイド
現在、ベトナム語関連の翻訳スタイルガイドはまだ存在しません。
ベトナム語翻訳の品質の向上と安定のため、ベトナム翻訳業界の慣習を元に、翻訳会社はるかで翻訳スタイルガイドを策定いたしました。
ベトナム語翻訳者の方々のご参考になれれば幸いです(内容は随時更新いたします)。
1.フォント
日本語のフォント | ベトナム語で対応するフォント |
明朝体 | Times New Roman |
ゴシック体 | Arial |
2.文体
- 敬体(ですます)
パンフレット、マニュアル、ウェブサイトの本文では、基本的に「敬体」を使います。ベトナム語では、親しみやすく、柔らかい感じが出るような翻訳をします。
- 常体(である)
主に、契約書、議事録、報告書の本文で使用します。ベトナム語では、簡潔で力強い表現を使って翻訳します。
3.句読点&符号
翻訳業界の慣習に従って、基本的に以下の通りとします。
日本語では全角記号を使用し、ベトナム語では半角記号を使用します。
日本語 | ベトナム語 | コメント | |
句点 | 。 | . | |
読点 | 、 | , | |
疑問符 | ? | ? | 原則として、日本語では使用しません。敬体文で読者に感情的に伝えたい場合は使用しても良い。 |
感嘆符 | ! | ! | 原則として、日本語では使用しません。敬体文で読者に感情的に伝えたい場合は使用しても良い。 |
コロン | : | : | 日本語では、説明を記述する際に使用しても良い。それ以外は基本的に使用しないでください。 |
セミコロン | 、 | ; | 日本語では非常に稀なため「、」で代用してください。。 |
中点 | ・ | / または , | 並列の意味で使用する場合。人名は下記のとおり。ベトナム語では、単語の区切りに「・」やスペースは使いません。ます。 |
スラッシュ | / | / または , | 原稿の内容によって「、」または「/」を使用します。 |
カッコ | () | () | 日本語では全角、ベトナム語では半角を使います。 |
カギカッコ | 「」 | “”() | 原稿の内容によって適切なものを使用します。“”:話の内容、強調 ():補足説明 |
波ダッシュ | ~ | – | 波ダッシュはベトナム語では一般的ではありません。半角ハイフンを使用します。 |
注釈 | ※ | * | |
ハイフン | – | – | 日本の電話番号はハイフンで区切りますが、ベトナムではピリオドを使用します。 |
4.数字
日本語 | ベトナム語 | ||
数字 | 半角数字 | ||
桁区切り | 55,000 | 55.000 | ベトナム語ではピリオドを使います。 |
小数点 | 515.25 | 515,25 | ベトナム語ではコンマを使います。 |
5.単位
単位の書き方 | 単位は各数値の後につけます。 | 【日本語】18~22メートル 【ベトナム語】18-22m |
6.固有名詞
日本語 | ベトナム語 | コメント | |
日本人名 | 山田 太郎 | Yamada Taro | 基本的に、ベトナム語でも姓→名の順で記載してください。日本語の氏名は、姓名の間に半角スペースを入れ、文章の中であれば、スペースを入れない |
ベトナム語人名 | グエン・ティ・ホア | Nguyễn Thị Hoa | 日本語では、ベトナム人名は中黒で区切ります。 |
機関名・会社名 | ●●●●株式会社 | Công ty cổ phần●●●● | 定訳があれば優先的に使用します。英語名があれば優先的に使用する。 |
7.住所
第一級行政区
Thành phố trực thuộc trung ương | 中央直轄市 |
Tỉnh | 省 |
第二級行政区
thành phố thuộc thành phố trực thuộc trung ương | 市(中央直轄市に属する市) |
quận | 区 |
thị xã | 市 |
huyện | 郡 |
thành phố thuộc tỉnh | 市(省に属する市) |
第三級行政区
phường | 地区 |
xã | 村 |
thị trấn | 町 |
日本の行政区は次のとおり
都道府県:tỉnhを都道府県名につける。東京都はThành phố Tokyo、北海道は Hokkaidoとする。
区郡市町村:そのままローマ字綴とする
8.電話番号
電話番号は、国がわかるよう、日本のには+81、ベトナムのには+84を入れます。
10.年号
日本の年号 | 日本の年号は、西暦に訳します。 | 【日本語】令和5年 【ベトナム語】Năm 2023 |