ベトナム最難関の外国語学部は日本語学部

ベトナムでは日本語の勉強熱が高いです。ベトナムの東京外国語大学と言われるハノイ大学の2017年における各学部への大学入学試験合格点では、日本語学部は英語学部を超えて、韓国語学部と並びトップ、文系の大学としてトップの貿易大学では、英語と並びトップでした。

ハノイ大学の外国語学系の合格点

ハノイ大学の外国語学系の合格点

学部 40点満点
日本語 35.08
韓国語 35.08
英語 34.58
観光 33.75
中国語 33.67

貿易大学の外国語学系の合格点

学部 30点満点
日本語 27
英語 27
中国語 26.75
フランス語 24.25


このように日本語が選ばれている背景には、日系企業への就職を目的としていることや日本の文化がベトナムに浸透していることがあげられます。日系企業のベトナム人日本語人材の求人が多く、上に述べた2大学を卒業した学生の就職率はほぼ100%で、2017年第4四半期の若年層(15〜24歳)の失業率が7.8%であることを考えると安定しています。大学卒業後は日本語とベトナム語翻訳通訳、日本人秘書、日本人窓口などで活躍しています。

しかし、2015年のベトナム人日本語学習者数は約6万5000人で世界8位、2016年のベトナム人日本留学生数は約6万人で中国に次いで世界第2位となっており、将来的に人材の供給過多になってしまい、給料・待遇が低くなり日本語熱が冷めてしまう可能性もあります。そのため、最近では日本語だけでなく簿記などを学ぶ学生も増えています。

韓国語もベトナム人若年層にとって勉強したい言語の一つで、就職環境は日本語より良く、通訳・翻訳料金は日本語以上となっています。なぜなら日本語ほど勉強環境(教師、語学センター、大学等)が整っていないので、通訳者数が少ないからです。