日本へ行くベトナム人技能実習生の現状
近年急増している、日本へ行くベトナム人技能実習生
ベトナムの都市には、日本で働きたいベトナム人の為に日本語と技能の訓練を行う機関があります。通常送り出し機関、労働輸出機関と現地で呼ばれます。
1960年代後半から行われていた海外現地での社員教育、それを原型として1993年に定められた外国人技能学習制度は、開発途上国の若者を技能実習生として日本の企業に招き、実際の業務から技能を学び、帰国後に母国でその技術を活かしてもらうことを目的とした制度です。
農業、食品製造、機械金属といった77職種で雇用でき、その実習生は年々増加しています。
多くは中国人実習生でしたが近年になりベトナム人実習生が急増しています。
2016年末は約8万人以上、2017年末には12万人を超える一方で、そうした日本で働く実習生の待遇について多くの人権侵害の問題が明るみに出つつあります。
ベトナムで行われる送り出し機関の学習と訓練
ハノイ、ホーチミンといった大都市以外にも、ベトナムの都市には日本語訓練センター、日本国際学校など日本語を学習できる様々な機関が経営されています。
日本の自動車免許の合宿の様に、全寮制で起床から消灯まで細かにスケジュールを組んで若者に日本語学習を学ばせる他、態度、挨拶、お辞儀、謝罪、緊張感を持った態度、5Sなどを厳しく指導する施設もあります。基本的にこのパターンが多いです。
また、日本にもある外国人向け日本語学校の様に、教室にて1クラス単位で日本語や日本文化の授業を行い、地元企業や日系企業からの委託を受けてその企業研修の為に教室が開かれている学校もあります。
学習や訓練方法に差があっても、こうした機関に通うベトナム人の若者たちは日本へ高い意欲を持って学んでいます。
実習生の負担と未熟な日本側の保証
ほとんどのベトナム人技能実習生・送り出し機関は日本での技能実習について良い評価を持っていて、ベトナムに帰国してもまた日本へ戻ることを希望しています。
その理由は、
- 日本側も暖かく受け入れてくれるから。
- ベトナムで働いてもやり甲斐や高い賃金は得られないが、日本ではその二つが得られるから。
- 日本は環境が綺麗で便利で住みやすいから、などがあります。
しかし、実情としてこうした実習生たちが技能や危険に見合わない悪い労働環境、賃金未払いの憂き目にあう問題も発生しています。
また、日本の企業が滞在において科す試験のレベルが、実際の労働環境と即していないケースもあります。
働き続けて試験勉強をする暇もなく、試験に落第することでベトナムへ帰国、或いは日本で失踪するベトナム人が出ることに送り出すセンター側から不安の声が上がっています。
ベトナム人はSNSの繋がりと同郷意識が強いので、日本側の悪いニュースはすぐに広まってしまいます。
日本で学ぶ為に就労したい外国人実習生たち。しかし日本側の受け入れ姿勢や悪評が続けば、こうした声はやがて消え、意欲ある優秀な人材が他国へ学びに行くことは避けられないでしょう。
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