ベトナム人留学生について(2019年)
ベトナムから来日する留学生が急増中!
海外からの観光客に占めるアジア諸国の割合が増加していることが取り上げられますが、留学生にも同じことが言えます。とくにベトナムは留学生と就労者が近年増加しており注目されています。
2019年2月に日本学生支援機構が発表した海外からの留学生の国別の人数によると、ベトナム人留学生は2018年5月現在のデータで7万2354人。これは前年度に比べて約17パーセント増加している数字となっています。
7万人を超えるベトナム人の若者が学ぶために日本を訪れていること、その数が急速な勢いで増加していることがこれらのデータから窺えます。
なお、ベトナム人の就労者は20万人を超えているといわれ、留学生のアルバイトを含めると日本国内で働くベトナム人は多くの日本人が考えている以上に多いことが窺えます。
特に大都市のコンビニ、飲食チェーン店ではベトナム人アルバイトがほとんどを占めるようになり、ベトナム人留学生のアルバイトなしには、成り立たなくなっています。
ベトナム人留学生はどうして日本へ?
ではどうして、こうして年々日本に留学するベトナム人留学生が増えているのでしょうか?
最大の理由は日本は留学生にアルバイトを認めている国(出稼ぎ目的)だからです。アメリカ、韓国、オーストラリアなどは基本的にアルバイトすることができません。しかし日本は資格外活動を申請すれば100%許可され、アルバイトがすぐにできます。
物価の差があるため、日本で単調なアルバイトをしても、ベトナムで4年生大学を卒業した正社員の給料を簡単に上回ることができます。
そのほかの理由としては、ベトナムは親日国であり、日本に対してよいイメージを持っている人が多いこともあり、日系企業への就職が非常に魅力的な選択肢となっているからです。
明らかな出稼ぎ目的の学生は減っている
留学生の増加に混ざって偽装留学生の問題も日本では多く報道されています。
偽造留学生とは、留学を目的と装いつつ、実際には働くために留学する学生のことで、本来なら留学ビザではあらかじめ定められた労働時間(週28時間以内)でのみ就労が可能になっているのですが、それを違反して働く留学生をさします。
ピークとなった2012年〜2015年には、借金してまで日本へ留学する人もいたのは事実ですが、それ以降は明らかな出稼ぎ目的の偽造留学生は少数になっているのが現状です。
これは、日本側の管理(マイナンバー、アルバイト)が厳しくなったこと、ベトナム人のSNS上の結束が強くなり嘘の情報が流れなくなったこと、失踪してまで働くメリットが少ないことなどが挙げれらますが、やはり一番の理由は日本とベトナムの経済格差が縮まってきたことでしょう。
かつて日本とベトナムの物価の差は何十倍もありましたが、現在は数倍程度です。家庭の収入も上がっているので、わざわざ子供を外国に出稼ぎに活かせる必要性がなくなっています。
しかし、日本留学して出稼ぎするメリットが薄れている背景でも、ベトナムの大学や専門学校を卒業しても、良い職につくことは難しいため、消去法で日本留学をする学生が主流になっています。
今後ベトナム人留学生はどうなる?
ベトナムと日本の国力が縮まり、日本留学のメリットが少なくなっていますので、これ以上極端に増えることはないでしょう。
しかし、親日国であり、また年長者を敬うなど日本人と似た気質を持っているとも言われるベトナム人は日本とも相性がよく、ビジネスだけに留まらないパートナーシップを結べる可能性を持っています。
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