ベトナム北部・中部・南部の人々の地域的特徴
ベトナム北部
北部は中国と国境を面する東北部、山間部の西北部、そして首都ハノイ・ハイフォンを含む紅河デルタの3地域を指します。狭義には、首都ハノイを中心とした紅河デルタを意味します。
北部の人は着実な性格をしています。単にお金や経済発展を追求するのではなく、着実な生活基盤を求めがちで、大したお金が入らなくても一生懸命に働きます。お金を稼いでもすぐに消費せず倹約する傾向が強いです。一般的に、北部の人は家を借りずに所有し、南部の人は所有せず借りる方が多いため、賃貸料は北部の方が南部より安く、不動産価格は北部の方が高いと言われています。
また、南部と比べると学歴をかなり重視し、高学歴の人が多いです。
ベトナム中部
中部は北中部、南中部、中部高原を指します。中部には、ダナン、タインホア、ニャチャンなどビーチが多くリゾートが発展していますが、ゲアン省、ハティン省等では、洪水、台風、干ばつ等が発生し、ベトナムで最も気象条件が厳しい地域です。
中部は自然条件が厳しいため、中部の人はかなり忍耐強く倹約的です。また貧困な地域であるため、大きな成功を追い求め、同郷意識はかなり強いです。そのため、ホー・チ・ミン主席などベトナム独立の英雄たちのほとんどは中部出身です。現在もヴィン・グループ社長のファム・ニャット・ブオン氏の故郷は中部であるなど、中部出身の人はビジネスや政治で大活躍しています。
ベトナム南部
南部は東南部、メコンダルタを指します。狭義にはホーチミン市を中心としてメコンデルタ地域を指し、ベトナムで最も経済が発展しています。
南部は温暖な気候、南国気質があり、南部の人は外向的で活発的な性格をしています。北部の人とは違い、もらったお金はすぐに使い、北部に比べると倹約性はなく、経済性を追求します。
そのため、経済がベトナムで最も発展し、ホーチミン市はベトナム経済の中心となっています。日本の企業をはじめ外国企業は南部に多く進出しています。
また、北部の人は南部によく移住しますが、南部の人は北部には移住しません。活発で外交的な南部の人にとって、着実で内向的な北部は住みにくい環境かもしれません。