ベトナム語と日本語って似てる?似ている単語やそのルーツを解説

ベトナム語と日本語は、もともと中国から来ている言語なため似ているところがあります。

そこでこの記事では、ベトナム語と日本語の似ている単語や言語のルーツ、特徴などをご紹介します。

ベトナム語を仕事で使う方やベトナム人に知り合いがいる方は、似ている単語やルーツを知ることで、コミュニケーションに役立てられるでしょう。

本記事をぜひ参考にしてください。

ベトナム語と日本語は同じルーツ

日本語の漢字は、もともと中国から伝わってきたものです。

同様に、昔のベトナムでも中国からの影響で漢字が使われていました。

中国がベトナムを支配していたときに、中国の文化や文字をベトナム人に伝えたことが始まりとされています。

それから、ベトナム人学者が漢字に似た文字を作り、何百年と使い続けていたのです。

そして16世紀には、フランス人牧師がベトナムを訪れた際にアルファベットでベトナム語を書き、その後、進化しながら現在のベトナム語として全国で使用されるようになりました。

今でもベトナムの寺や神社、歴史的建造物には漢文が刻まれていることがあります。
その他にも旧正月を祝うことや、アオザイがチャイナドレスに似ているなど、言語だけでなく文化も中国の影響を受けているのがわかります。

ここでは、ベトナム語と日本語が似ていると言われる理由をご紹介しましょう。

ベトナム語にも漢字がある

現在のベトナム語はアルファベット表記ですが、漢字由来の言葉がたくさんあります。

漢字起源の言葉は「漢越語」と言われ、以下のような特徴があります。

・意味は中国語とほとんど同じ

・アルファベット表記

・発音はベトナムの伝承漢字音

漢越語は、表記がアルファベットで発音はベトナム語です。

現在も漢越語は使用されており、ベトナム人の名前や地名のほとんどが漢越語です。

ベトナム語の「漢越語」は中国語より日本語に近い

漢越語の発音は日本語に近いものがあります。

もともと中国語が起源のベトナム語と日本語。

中国語は発音がどんどん変化していますが、ベトナムは日本と同じく中国から距離が遠いため漢越語はそのままの発音で残ったことから、日本語の発音と似ているのです。

例えば、「ありがとう」を指す「Cảm ơn(カムオン)」というベトナム語。

これは「感恩」の漢越語です。

日本語で読むと「かんおん」で、ベトナム語では「カムオン」と発音します。

現在の中国語の発音では「ガンエン」なので、日本語とベトナム語のほうが似ているといえるでしょう。

ベトナム語と日本語の似ている単語

ベトナム語と日本語には、読み方の似ている単語はたくさんあります。

同意どういđồng ý(ドンイー)
意見いけんý kiến(イーキエン)
国歌こっかquốc ca(クオックカー)
衣服いふくy phục(イーフック)
管理かんりquản lý(クアンリー)
記念きねんkỷ niệm(キーニエム)
観念かんねんquan niệm(クアンニエム)
天然てんねんthiên nhiên(ティエンニエン)
大路だいろđại lộ(ダイロ)
観察かんさつquan sát(クアンサット)
改革かいかくcải cách(カイカック)
感動かんどうcảm động(カムドン)
推論すいろんsuy luận(スイールアン)
お茶おちゃtrà (チャー)

上記はほんの一部ですが、ご紹介しました。

ベトナム語と似ている他の言語

ベトナム語と文法構造・語彙・発音の面で似ているのはタイ語です。

文法構造でみると、ベトナム語・中国語・タイ語・英語はS+V+Oの語順になります。

修飾語を加えた場合でも語順が一緒なのは、ベトナム語とタイ語です。

タイ語には、ベトナム語と同じような発音をする言葉や共通する語彙も多くあります。

また、ベトナム語の声調も中国語に似ていますが、タイ語も声調を用います。

ベトナム語と日本語は似ているとされていますが、タイ語も似ているところがあるようです。

ベトナムで日本語は通じる?

ベトナムでは日本語が第二外国語に指定されています。

しかし大部分の中学校や高校では教えていないので、ベトナム人にとってなじみの深い言語ではありません。

日本食レストランでは、日本人がオーナーやスタッフとして働いていることもあるため問題ないでしょう。

日本人がよく行く観光地にあるホテルは、日本語を話すスタッフが配置されていることも珍しくありません。

しかし、最低限のベトナム語や英語を知っておくことで、トラブルに巻き込まれる確率が低くなるでしょう。

ベトナム語の特徴

ベトナム語は世界でも習得するのが難しい言語といわれています。

ベトナム語の特徴を知っていると、ビジネスの場でも役に立つかもしれません。

ここでは、ベトナム語の特徴について説明していきます。

ベトナム語の文法は英語に似ている

語順は英語と同じでS+V+Oになります。

【例文1】

Tôi đi Tokyo.(トイ ディー トウキョウ)

Tôi(トイ):私

đi(ディー):行く

「私は東京に行く」となります。

英語のbe動詞に相当する言葉もあります。
その1つに、là(ラー)が知られていますが、名詞にしか使わないというルールがあり形容詞には使えません。

【例文2】

Tôi là người Nhật Bản.(トイ ラー グイ ニャッバン)

Tôi(トイ):私

người(グイ):人

Nhật Bản(ニャッバン):日本

「私は日本人です」となります。

ベトナム語の発音はかなり難しい

ベトナム語は、発音がかなり難しいといわれています。

日本語の母音は、あ・い・う・え・お、の5つに対し、ベトナム語の母音は、a・â・ă・i・u・ư・e・ê・o・ô・ơ、と11個もあります。

そのうえ、その一つ一つの母音に6つの声調のいずれかが付いてきます。

6つの声調とは、a(声調なし)・á・à・ã・ạ・ảです。

同じつづりであっても、声調が異なると意味が変わってきます。

これは実際にベトナム人の発音を聞いて習得するしかなさそうです。

地方で発音が異なる

ベトナム語は地方によって発音が異なります。

文法の違いはほとんどありませんが、同じスペルでも発音が少し違うだけでまったく違った言葉になってしまいます。

地方によって方言が強く、言葉が大きく変化するため翻訳する際は注意が必要です。

特に中部地方の方言が強く、同じベトナム人同士でも言葉が理解できないこともあるようです。

日常会話レベルのベトナム語を習得したとしても、別の地域に行くと通じないことがあるかもしれません。

人称代名詞が多い

相手との年齢差によって自分や相手の呼び方が変わります。

自分が男性で自分のことを呼ぶとき

・相手が妹や弟の年代の男女:Anh(アイン)

・相手が甥や姪の年代の男女:Chú(チュー)

・相手が孫世代の男女:Ông(オン)

ご紹介したのは一部ですが、このように相手の年齢によって言い方を使い分けています。

ベトナム語では、人称代名詞を使うことで相手に敬意を表しているのです。

人称代名詞を抜いてしまうと相手に失礼にあたる可能性があるため、正確に省略せず使うことが重要です。

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まとめ

ベトナム語は世界でも難しい言語といわれていますが、日本語と似ている部分もあります。

しかし、ビジネスで利用するなら正しい翻訳をしないと仕事もスムーズに進みません。

誤訳などミスがあると、トラブルの元になります。

無料見積もりや試訳も行えるので、契約前に専門性や翻訳精度が確認できます。

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