海外投資で人気のベトナム 投資環境や社会経済状況について

ベトナム経済

ベトナム経済の概要

ハノイとホーチミン市

ベトナムはASEAN10ヶ国の中では人口9,170万人で第3位、名目GDPでは第6位の位置にいる国です。2018年の一人当たり名目GDP(USドル建て)で2,500ドルで180カ国中134位です。

2018年には7.1%の経済成長を達成するなど経済成長が著しく、海外投資に人気の国になっています。ベトナムは中期的な事業展開先として韓国、台湾、中国、日本企業の注目度が高いです。

その理由として現地マーケット拡大が見込める将来性や安価な労働力と優秀な人材が挙げられ、大手企業だけでなく中堅企業や中小企業からも人気です。

一方で、法制の運用が不透明であることやインフラが未整備であること、管理職クラスの人材確保が困難であることが懸念事項となっています。

ベトナムの社会と経済発展の歴史

ドイモイ政策

ベトナムは社会主義共和国ですが、1986年12月のドイモイ(刷新)政策の発令に伴い、対外経済開放、企業自主権拡大、農家請負制導入といった資本主義的な制度を推進してきました。ドイモイ政策の発令以降、急速に経済発展を図ってきた歴史を持ちます。

1995年にはアメリカと国交正常化をし、ASEANといった地域経済連合や2007年1月にはWTOへの加盟実現と国際経済へも積極的に入り込み、経済成長を遂げてきました。政治・外交における基本の方針は全方位外交、対外開放、地域と国際市場経済との関係強化を掲げています。2008年からは国連安全保障理事会の非常任理事国となり、2010年はASEAN議長国を務めるなど国際的な地位の獲得にも意欲的です。

2011年以降は国内経済が停滞し、2012年にはGDP成長率は5.0%に落ち込んだ時期もありましたが、その後緩やかに回復し、2018年には輸出が大きく拡大するとともに、内需も旺盛で卸・小売を中心にサービス業が好調です。

経済・産業構造は農林水産業の割合が就業人口で4割と高い傾向にあるものの、実質GDPに占める割合は小さくなっています。

経済活動の自由化に伴い、第三次産業が成長しており、特に金融業は2000年に1.8%だったのが、2017年には6.1%まで拡大しています。WTOへの加盟と外国投資法の整備に伴い、外資系企業の参入が増え、工業部門が大きなウエイトを占めるようになりました。

主要な現在の産業構造

ベトナム経済2

近年、急激に経済が発達しているベトナム。その現在の産業構造は商業や飲食・その他サービス業が約4割、鉱工・建設・製造業もまた約4割、農林水産が約2割と、全体の中で大きな割合を占めています。

サムスンなどの韓国外資系企業の工場での機械機器部品の製造と輸出、南シナ海に面している国土を活かした国内・輸出向けの漁業や養殖業、国土の40%を占める森林資源は家具製造や木材資源、世界3位の米輸出国であるなど、農業工業それぞれが特色ある産業を歩んで来ています。

豊富な自然資源がもたらす産業発展

水力発電

前述の森林資源、水産資源の他にも、ベトナムには数々の天然資源があります。

天然ガスや石炭といった、元来とても豊富だった鉱物資源に加えて油田開発にも成功し、その埋蔵量・生産量の水準はかねての産油国にも劣らず、シンガポール等の石油精製に長けた国への原油輸出はベトナム輸出業の中でも大きな割合を占めています。

また、熱帯雨林地帯では地下水や河川からなる水資源も豊富です。これはベトナム全体では40%の発電量を占める水力発電に用いられ、ベトナム国内のエネルギーに大きく影響しています。

ベトナム人エンジニア、若いIT技術者たち

ベトナムIT技術者

そんな中、都市部ではベトナム人ITエンジニアの育成も政府主導で進められています。

世界の高校生が出場する国際数学オリンピックの2017年、2018年と連続して6人の出場者全員が金メダルから銅メダルまで取得という確かな結果を残しました。

またこの高校生たちは都市を問わず地方を問わず、能力の高さからベトナム国内各地の高校から選出された6名で、都市の進学校以外でも高い水準で教育が行われていることがうかがえます。

そのように培われた理系能力を活かせる職業として、ベトナム国内で若者を中心に就業人気の高いのがITエンジニアです。現在は海外企業からの業務を委託し、ベトナムでシステムを構築するオフショア開発が主流です。

そのためベトナム政府はIT分野に進出する外資企業に対し、法人所得税の4年間全額免除などの優遇措置を行っていますが、一部ではベトナム人エンジニアの優秀さからベトナム現地でベンチャーやスタートアップを立ち上げたい、という気運も高まってきています。

今後も注目度や発展性の高い産業となっていく可能性があります。

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